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ICC企画者レポート:「職業は『国創り』 ~イラクと日本の架け橋を目指して~」

更新日:2022年2月17日

K.M. (Student Staff Leader)


みなさん、こんにちは。 先日、11月28日に開催した、ICCトークセッション「職業は『国創り』 ~イラクと日本の架け橋を目指して~」を企画した学生スタッフです。 イベントにお越しくださった皆様、ありがとうございました!


実はこのトークセッションは、私にとって昨年の秋にICCのSSL(学生スタッフリーダ―)になってから初めて企画に取り組んだイベントでした。他のイベントの企画・運営をする一方で、最初に企画した本イベントがなかなか開催できず、紆余曲折の10か月を経てやっと先日開催することができました。ここでは、簡単に本企画の背景や裏側をご紹介できればと思います。


イベント企画のきっかけ

私が国際協力分野に興味をもつきっかけとなったのは、小学校低学年時に JICA 主催の国際協力イベントに参加したことでした。日本の農業技術が地球環境を改善し、開発途上国の人々の暮らしを支えることができることを学び、幼いながらも感銘を受けたことを覚えています。その後、高校では3年間、開発途上国の農業に貢献するために土壌改良の研究にも打ち込んできました。 大学に入学後も国際協力に対する思いは冷めることなく、積極的にキャリアセミナーやワークショップの参加をしていました。そこで出会ったのが私の高校・大学の先輩であり、JICA職員である伊藤綱貴氏でした。身近な先輩が世界で活躍される姿を知り、憧れと尊敬の念を抱いたのはもちろんのことでしたが、それと同時に、より多くの学生に同様の体験ができる機会を提供したい、さらには、世界を舞台に活躍していこうという意識を持った学生に、国際協力の仕事には実際どのような活動があり、その活動を通じてどのような社会貢献が可能なのか、より深く考えるきっかけ作りを提供できればと強く思いました。そこで、今回のトークセッション「職業は『国創り』 ~イラクと日本の架け橋を目指して~」の企画に至ったのです。


紆余曲折の10か月

イベント開催までを振り返ってみると長い道のりでした。 通常ICCのイベント企画は、内部企画書・外部企画書を作成し、依頼・外部打ち合わせやメールのやりとりを行います。そしてイベント実施が決定したら、イベントPRのための広報文やポスターの作成の順に取り掛かります。 今でも外部打ち合わせで麹町にあるJICA本部で人事の方と会議室で緊張しながら名刺交換をしたことを覚えています。その際、人事の方からいただいた思いもよらない課題を試行錯誤して考えたこと、さらには、その後急遽ゲストのイラクへの長期赴任が決定し開催日程や内容の再検討の対応を行ったことは、振り返ってみればよい経験となりました。


特にポスター作成とトークセッションの内容構成には時間と力を注ぎました。ポスター作成では、周囲のスタッフの意見を聞き、フォントのサイズやスタイルからゲストプロフィール写真加工、全体の色合いやデザインまで幾度となく作り直し・修正を行いました。私自身、もともとこだわりが強い性格もあり、ここで、多くの時間を費やしてしまいました。


完成したポスター

内容構成面では、いかに参加者の興味を引き付けることができるか、気軽に意見交換をできる環境を設定できるかゲストと共に何度も検討しました。 内容だけは少しの妥協もしたくない。 そんな思いが私を突き動かしていました。時差を考慮しながらバグダッドと東京間での国際電話、一時帰国の際にはJICAの事務所で打ち合わせをしたり… さらに、事前に自分の周りの学生に聞きたい内容や質問のアンケートをとり、トークセッション中どのタイミングでお菓子を出すか等、細部までこだわりました。


イベント当日には、匿名の「なんでも質問カード」を作成し、参加者とゲストができるだけ近い距離で双方のコミュニケーションをとれるような工夫をも行いました。


トークセッションの様子

講演会当日は司会進行役を務めながら、一参加者としてもゲストのお話に聴き入りました。伊藤氏のお話は、企画者の私自身はもちろんのこと、来場の方々にとっても、非常に分かりやすく説得力があり、異文化交流やキャリアを考える上で参考になるお話で、大変学びの多い時間となりました。


講演のなかで心に深く刻まれた言葉があります。 「好きをためらうな、だって好きなんだもんを大切にしよう」。 学生生活の中では、レポートや就職活動など合理的に説明することが求められる場面も多く、時には自分の意志に反して説明を行わなければいけない場面もあります。ただ、単なる「好き」は個性となりそれが最終的には自分の強みになると思います。 学生であるからこそ自由な時間と環境を活かし自分の「好き」に打ち込む、一見見失いがちなことの重要性を再認識することができました。


イベント終了後の様子

参加者がゲストを囲みグループトークが行われていた。

イベント終了後も10人以上の参加者が残り、ゲストとのグループトークが終わらなかったため場所を移し、急遽大学の近くのお店で懇談会も企画させていただきました。 その後も、懇談会参加メンバーの参加者とゲスト、企画者を含む10数人のライングループもつくられ今でも交流が続いています。


最後に

アンケート集計の結果からも参加者の満足度が非常に高いイベントとなり、自分の思いがカタチになったことは非常にうれしかったです。ただ効率や広報の面で課題があり、まだまだ改善の余地があります。自分の強みは積極的に発揮すると同時に、弱みや改善点は意識してコツコツと直す努力をする、そんな基本姿勢の大切さも再確認する機会となりました。今回の経験を活かし、ICCでのイベントの企画・運営を通じて皆さんが国際協力をより身近に感じ、自分なりの異文化理解への考えを深める機会をどんどん打ち出そうと思います!


イベントを通して、参加者の皆さんがどんなに些細なことでも、何か一つでも行動に移そうと思うようなモチベーションに繋がれば企画者として嬉しいです。


これからも、皆さんが自分の興味・関心に正直となり、世界観を広げるような異文化への「入口」となる体験を提供出来たらいいなと考えています。


それでは!


左から企画者、ゲストの伊藤綱貴氏、当日の運営スタッフ

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